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くまもとアートポリスプロジェクトの一環で、立田山憩の森・お祭り広場の公衆トイレに対するプロポーザル応募案です。
熊本市の中心部から東北に位置する標高152mの立田山は市街地に残された貴重な自然緑地です。立田山憩の森・お祭り広場にふさわしい公衆トイレとして、森の中をくねくねと曲がっては続いていく散歩道のように、自然環境に呼応して柔らかく混ざり合う建物を考えました。
敷地にある緩やかな地形に沿い木々の合間をすり抜けるヒダ状のヴェールが接したり離れたりして、自由な曲面を描きながら場所をつくります。自由曲面は90mm角の杉の県産流通材を軸として並べ、構造用合板で挟み込んだ一体的な構造体です。曲面形状により自立する剛性の高い壁面をベースとし、左右交互に曲面を配置することで全体で揺れに抵抗し支え合う相持構造が軽やかなヴェールを実現しています。
湾曲したヴェールは場所を分節する壁でありながら森のエッジを曖昧にし、待合のベンチや駐輪場スペース、囲まれた広場をつくり、形と機能を柔軟に変化させて来訪者に憩いの場を提供します。
敷地:熊本県/用途:公衆トイレ/敷地面積:167ha/建築面積:50m2/延床面積:50m2/構造・規模:木造 地上1階/建築:YoungAh Kang + 山下貴成建築設計事務所/構造:構造計画研究所
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